全員無事です كلنا بخير الحمد لله

December 05, 2005
昨日、日本大使館から安否の確認が入っていると、センターで日本語の先生たちが、連絡網の連絡を行っていた。アルジャジーラでは伝えられた、アレッポ郊外での銃撃戦について、ここまでわかっていることを簡単にまとめておきたい。
シリア治安部隊とアルカーイダ系の過激組織との間におこなわれた同日午前の銃撃だったとのこと。タクフィーリーユーンと総称される過激派運動の一つ(タクフィーリーユーンとは、自分たち以外の意見をまったく聞き入れず、自分たち以外をムスリムも含めて、すべて不信心者扱いする者たちの意)。聞くところによると、ハムダーニーヤの競技場の爆破計画もあったという(これは大混乱になるに違いない)。
銃撃戦は、治安部隊が当該組織を捕捉しようとした際に起きたとのこと。車が炎上し、一般市民の犠牲者も含めて死者も出ている。
場所は、アレッポの東部、空港へ向かう道のどこかだとされる。いわゆる貧困が激しい地区でもある。ただし、市民生活への影響は皆無。センター関係の日本人の安否は問うまでもなく、業務は、通常通り行われている。
なお、昨日ラタキアでおきた爆破事件は、穀物サイロの事故。テロとは関係ない。

それにしても、クルアーンを、あるいは、シャリーアを一部分だけ取り出して、それを頼りにこうした行為を起こす人々は、ほんとうに許されない。アレッポの一般市民もこの点では一致していると言ってよい。こうした良識も踏みにじる傍若無人なテロ行為。チェチェン自爆テロソ連製だと『アッラーの花嫁たち』を読んでそうおもっていたところに、アラブ関係のテロはアメリカ製だという指摘がされているのを聞いた。テロの応酬にも似た責任の押し付け論ではなく、こうした視点をテロリズム撲滅のために活かしたいものだ。