イエメンのムハンマドさん・フィー・ハラブ السيد محمد من اليمن في حلب

November 05, 2005
ムハンマドという名前は、聖預言者の名前であることは、皆さんご承知の通り。したがって、イスラーム世界には、ほんとうにたくさんのムハンマドさんがいる。しかし、僕にとってムハンマドさんというとこの人。そう、2年前にASPで日本へ招聘した、イエメンのムハンマドさんだ。精悍さと誠実さを備えたその風貌、そしてかなり達者な日本語はとても印象的だった。
そのムハンマドさんが、アレッポグラナダホテルに現れたのだ。つれてきてくれたのは、やはり2年前のASPで招聘したアレッポのバーシムさん。「ウスターズ・オクダと話したいといっている男性がいる。驚くよ」という電話で、彼と話すと、約束どおり30分後に、彼が日本語を教えているというイエメン人青年アフマドさんと3名でホテルにやってきた。アハラーンである。
聞けば、イードを利用してシリアを訪れているという。アレッポは今日が初日で、明日はタルトゥース、10日程度の滞在を予定しているという。僕がいると聞いて、昼過ぎにも一回ホテルに来てくれたそうだ。元気そうだし、日本語もさらにレベルアップしているという印象を受けた。
話は、2月のASPの日本側からのイエメン訪問に及んだ。すでに小田金さんへのメールにもあったように是非おいでくださいということであった。とにかく治安のことが気になるので、「安全なのか」と聞くと、「安全です。問題はありません」との返答。「つい先日も、イエメンの武器市場のことがアル=ジャジーラで話題になっていたけれど」と切り返すと、「武器の携帯は昔からですし、女の人も持っています」なんて答えが帰ってきた。「そういうのを危険っていうのではないのか」とさらに突っ込むと「僕たちが責任を持って守ります」という頼もしい(!)答えが返ってきた。
われわれの訪問の計画は、真剣なものであること。そして、担当が小田金さんとイエメン情報をネット上に流してくれている佐藤玲さんであり、いろいろ調べながら、日本側でも計画を練っていることを伝えた。必要な情報は、何でも聞いてくれという、これもまたまったく頼もしいことばももらった。滞在中のプログラムは基本的にお任せしたいということもお願いした。最善のプログラムを提案しますよとあくまでも意欲的なムハンマドさん。これで、イエメン訪問実現へ向けて弾みがつくのは、間違いない。
彼が日本語を学び、また最近は教えてもいるのが、イエメン・日本友好協会。30名の日本語学習者がいるという。今年の冬のチュニジア訪問に続いて、どんな出会いが待っているのか。今から、楽しみで仕方がない。